戸田 宏和さん
戸田測量設計株式会社 代表取締役

〒470-2102
愛知県知多郡東浦町大字緒川字寿久茂168
電話 0562-34-8740
FAX 0562-34-5628

主な仕事

私は大学卒業後、愛知用水土地改良区の団体職員になり、愛知用水を管理する仕事をしていました(昔の知多半島は水が少なく、ため池を作って利用していましたが、昭和40年頃愛知用水が通水)。7年勤めた後、戸田測量に入社しました。

現在の仕事は、境界の測量、杭入れ等が主です。団地はしっかり杭が入っているところが多いので、隣地とのトラブルもあまりありませんが、一度も整備していないところは、結構あいまいだったりします。考え方、境界立会の仕方によっては杭の位置が20~30cm程度はすぐに変わることもあります。法務局が登記された図面(いわゆる公図)を管理していていますが、区画整理(宅地造成)や土地改良(農地造成)を行ったので、半分ぐらいは新しい図面が出来てますけど、元の図面は、明治時代に作られたものですからあいまいです。しかし、明治時代の人たちは、当時測量のテープもなく、よくあれだけの図面を作ったなと感心します。(古くは秀吉の太閤検地から測量が始まったようです。)

団地の中は、法務局に一筆ごとに寸法が登記されているところもあれば、ないところもあります。ちょっと古いと寸法が登記と異なることもままありますけど、きれいに区分けされているので、隣地との境界のトラブルは少ないと思います。団地の中でも少し古い造成ですと、当時の測量業者・工事業者がどの程度しっかり境界を管理したかによって、寸法の相違(誤差)がでます。
測ってみて、登記された図面と寸法が合うかどうか?例えば12mの所で10cm違えば、1.2㎡違うことになります。(1.2㎡≒0.36坪 坪30万円の土地なら約10万円)
20数年前ぐらいまでは、測量もメジャー(テープ)で行っておりましたし、工事業者の境界杭の管理もあまり良くなかったので、誤差が多かったものです。ところが現在はきっちり光波測量機械(光で測量)で測るので、工事しても誤差は少しで済みます。

ところで、古くから立っている家で、昔から一度も杭入れの測量をしていないところは、軒先がお互いに交差していて、境界が不明確で、境界での隣地とのトラブルが多く、そのために仲が悪い方がいます。そんな時はすっきりさせるためにも、是非とも測量してください。(#^.^#)

可能性への懸け橋

測量の外に多い仕事が、農地転用です。「分家住宅を建てたいから許可申請をお願いしたい。」と簡単に考える方もいます。確かに簡単に分家住宅を市街化調整区域に建てれる方もいますが、難しい方もいます。人の家が建つか建たないか、その人の一生の問題に関わります。その人が建てたいと言えばなんとかして建たせてあげたい。普通に考えたら、なんでそんな所に建てたいの?という方もいるかもしれませんが、それでもやっぱり本人はそこに建てたいのです。その土地に建てたいと考えた時点で、その土地に強い想いができ、配置・平面・外構まで、許可も申請しないまま、理想の住宅を考えてきて、相談に来ます。難しい案件は私の頭を悩ませます。もちろん無理なものは無理だけど、可能性があるならなんとか建築できるようにしてあげたい。ここの交渉は誰にも負けたくないよね。だから私はその許可関係だけは役所に対してしつこいよ(笑)。勘というか、『これはどれぐらいかな、何%・半々か、これは難しめかな』というのが、今は概ね許可する方の考え方が理解できるようになりました。

今後、日本の人口は減り、高齢者社会となる。既存の商売は国内での売上げが減り、大きな会社は合併による合理化や海外に目を向ける会社が増えると思います。私は小さな会社であり、私の商売はそんなこと考える事は出来ませんが、人から頼まれた仕事をコツコツとやり、悪い頭で私なりに考えて良い会社方針を考えていかなければ・・・と思います。このままずっと仕事を続け、無難に過ごし、人生静かに暮らせればいかな(笑)。