中川 誠さん
ろばた代吉 代表

〒470-2101
愛知県知多郡東浦町森岡柳ヶ坪4-1
電話 0562-83-6060

みそ焼きちょうちん鍋

大きな赤い提灯が目印の居酒屋です。魚が得意ですが仕入れによって変わるので、定番メニューとは別に本日のおすすめメニューがあります。季節に合わせて楽しんでもらいたいし、刺身を食べたくなったら『代吉』と思ってもらえたら嬉しいです。
また地元の野菜と美味しい魚貝を使った郷土料理メニューも作あります。名前は『みそ焼きちょうちん鍋』。北海道のちゃんちゃん焼きをイメージして、たっぷり野菜と魚貝を知多半島武豊の赤味噌で焼いてもらいます。鍋はそのために常滑市でオリジナルを作ってもらいました。
それから手打ち蕎麦を1日10食ほど出しています。2年ほど前になりますが、何か違ったメニューを加えたいと思い、お酒に合うものはないかと探したところ、蕎麦にたどりつきました。まだまだ勉強中だし二八蕎麦なので280円で出しています。うちはお酒を飲みに来るお客さんが多いので、旬の食材を味わいつつ蕎麦も楽しんでもらえたらと思います。

食にかかわる

40年ほど前、先代である親父がここでバーベキューの店を開いたのがはじまりです。
当時の僕は、栄養士の免許をとって就職したのですが、「人手が足りないからちょっと手伝ってくれないか」と言われて。休みの日や週末に手伝うようになり、それがきっかけでこの世界に入りました。
もともと商売にはあまり興味がなかったんです。たぶん商売が嫌いというよりも、仕事がイヤだったんでしょうね。忙しい親の姿や日曜はいないこともあり、家族に負担をかけるのがイヤだなと。
仕事で病院食や学校関係の現場にも入ってましたけど、飲食店とは違う。でも食にかかわることが好きだったこともあり、手伝っているうちにだんだんと面白くなってきて。最初は接客とか全然できなかったんですけど、お客さんとふれあうことや、作ったものを美味しいって言ってもらえることで、面白いなと思い始めた。この店はお客さんに育てられたようなもの。いいお客さんに恵まれ本当に感謝しています。

転機をのりこえ

店には転機が2回あって、1つは、前の店が大きな造りだったこともあり、道路拡張で改修をしました。もう1つは、東海豪雨の時に近くの川が決壊し、店の天井まで水がつかりました。自然災害なんて初めての体験で、公民館に避難して1泊しました。水は1日で引きましたが、店内はめちゃくちゃで冷蔵庫も泥だらけ。その時、親父に聞かれました。「商売を続けていくのか、どうするんだ」と。
この道に入って約10年、がんばってきたし、まだこれからやりたい時期だったので、今からだぞと心に決めました。店内を改装して洗って使える物は使い、新品に換えなきゃいけない物は買い直して、1ヶ月ぐらいで再開しました。
時代の変化でいろいろあったし、これからも厳しいことが多くあると思います。それでもやっぱり地域に愛されるお店をやっていきたい。時代に合った飲み屋ができればと思います。