宮池昌宏さん
(有)石川養豚場ファーマーズマーケットブリオ
製造販売部販売部長
〒470-2101
愛知県知多郡東浦町大字森岡字田面120
電話 0562-82-5533
https://fm-brio.com
飼育から販売まで
石川養豚場は豚の飼育から加工販売まで、一貫経営という独自のスタイルを構築した会社です。自分たちで育てた豚を自分たちで直接お客さんに届けるというのがモットー。豚の処理からハム・ソーセージ作り、店の販売やインターネット事業、イベントや夏のバーベキューなどの飲食も手掛けます。
10年ほど前に社長の考え方に賛同して転職しました。以前はアパレルの問屋にいたんですよ。メーカーさんの影響も強かったですから、こことは全く違う世界でした。ここは自分たちで作ったものを自分たちで値段を決め、自分たちで販売をする。肉を売るだけではありませんから、可能性がいくらでもあるんですね。やっぱり物を持ってるところ(生産者や一次産業)は強いですよ。本来、そこが一番脚光をあびなきゃいけないところだと思います。
豚は生まれてから半年ほどで120キロぐらいまでに育ちます。生産性を上げるため、年に何回出産して出荷が何頭で、それが年に何回あるかを計算するんです。また何々種と何々種をかけあわせることで、何%の確立で子豚がこれだけ生まれるとか、この豚から生まれた子豚は肩ロースが悪いから親豚を変えようとか、全部遺伝子なんです。そこに絡んでくるのが、4~5頭ぐらいのエリートと呼ばれるオス豚。年間約1万2千頭の親になります。
豚は大きくなり過ぎると肉質がスカスカになる。中肉中背のちょっと小太りがいいんですね。うちは年に4回ほどエサを変更したり、新しい豚の試食もしています。『100%うまい肉』は、豚の品種改善やエサを変えれば作れるんですけど、コストがかかりすぎて価格が高くなる。私たちは『普段食べてる豚肉よりちょっと美味しい』をやりたいし、そこを狙ってるんです。
地域密着型のお店
ここの店に続いて名古屋市天白区にも出店しました。私は2店舗をみるため行ったり来たりが多いですが、パートさんやアルバイトさんがすごく熱心に動いてくれるので、安心して任せられることが多いです。できればもっと地域密着していきたいし、盛り上げていきたいですね。子供さんやおじいちゃんおばあちゃんとか、家族でいらっしゃるお客さんが多くて、お客さんとの会話が1番好きです。実は私、生まれも育ちも東浦なので、同級生やご近所さん、友達のお母さんもお客さんなんですよ。
今はお仕事をされてる女性も多く、忙しいじゃないですか。できれば家に帰ってから作る夕食は、フライパンを振るぐらいにしておきたいですよね。そしたら、フライパンを振るだけでできるような商品の開発だとかに力を入れたりしています。味付けも地域によっていろいろ、半田市とこことはちょっとまた違うんですよ。
店側は、お客さんみんなが来てくれてると思いがちですが、まだまだ知られてないと思うんです。知らないお店って入りにくいですよね。なので年に数回チラシを出したり産業まつりに出店するなど、積極的に仕掛けていかないといけないかなって思います。来てもらえば美味しいとわかってもらえる。そこは自信があるので待つだけでなく、もっと知ってもらえるような仕掛けを、これからもしていきたいです。